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2020 年の東京オリンピックでは、4K/8K 放送の実現が目標となっています。それに伴い、オリンピック以外のコンテンツでも 4K/8K 対応への要求が高まっています。

4K/8K を扱う際にネックとなるのは、ファイルサイズの増大です。例えば、フル HD 30fps と同じ画質を保ちながら 4K 60fps にする場合、単純計算でファイルサイズは 8 倍になります。

その膨らんだファイルサイズは、撮影から編集そして放映まで映像業界の様々な分野に影響を及ぼします。それは今回、焦点を当てるアーカイブも例外ではありません。

アーカイブの目的とは

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さて、そもそもアーカイブの目的とは何でしょうか。それは、保存先を複数に分けることで大切なデータ (アセット) の消失を防ぐことや、再利用性を高めることはもちろんですが、ビデオストレージの空き容量を確保するという目的も見逃せません。なぜなら、ビデオストレージの空き容量が極端に少なくなると、編集機で本来はスムーズにプレビューできていた素材が、カクついたり再生できなくなったりし、業務に支障をきたしてしまうからです。

予算にさえ目を瞑れば、ビデオストレージの空き容量をまったく気にせず運用することも可能かも知れませんが、あまり現実的ではありません。ビデオストレージは高速で高性能であるのと引き換えに高額です。データの増加分をすべてビデオストレージの容量を拡大して解決するには、費用負担が莫大になってしまいます。そこで、目下使用するわけではないが重要であるデータを別の場所・メディアに退避させる、つまり、アーカイブを行う必要があるのです。

映像の解像度やフレームレートが上がり、ファイルサイズが大きくなると、必然的にアーカイブにかかる時間や頻度が増えることになります。従って、現在は、出来る限り効率的に、高い費用対効果で、安全に、アセットをアーカイブする仕組みを検討する時期に直面していると言えるのです。

オーソドックスなアーカイブ先 LTO の特徴

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オーソドックスなデータのアーカイブ先としては LTO が挙げられるでしょう。LTO は磁気テープを用いた記録メディアです。容量あたりの費用が低く、長期間データを保存できるメディアとして絶大な支持を得ている一方、自然災害や人的災害を考慮に入れるとメディアを安全に保管するという点で万全とは言い切れない部分があります。

また、ビデオデータのように単一で大容量のファイルは高速に書き込みができる一方、CG などで一般的に使用される連番ファイルでは、ひとつのファイルを書き込む度にテープの走査が止まってしまうため速度が低下してしまいます。更にLTO テープが増えてくると、どのテープにどのデータをアーカイブしたか煩雑になり、管理しづらいというデメリットもあります。

クラウドのアーカイブへの利用

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LTO に対し、最近注目されているアーカイブ先としてはクラウドが挙げられます。クラウドへのアーカイブとはインターネット越しにデータセンターへデータを転送することを意味します。データセンターは通常、強固なセキュリティ、冗長化によるデータ保護が行われています。また、使用量に応じてプランの変更も可能です。

LTO とクラウドは相補的な特徴を持つため、データ保護の観点から見れば、その両方にアーカイブを行うのが良さそうです。しかし、都度、両方に手動でアーカイブするのは非効率的です。4K/8K のようにデータが大きくなれば、なおさら効率が落ちてしまいます。効率的な運用方法を考える必要があります。

新型アーカイブアプライアンス EasyLTO の特徴とは

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これらの課題をいっぺんに解決すると期待できるのが、導入が簡単で高速大容量ビデオストレージの製造メーカーとして知られる GB Labs が開発した、新型アーカイブアプライアンス EasyLTO です。

EasyLTO には、直感的な操作で扱える高度な LTO 管理ソフトウェアが搭載されており、ドラッグアンドドロップや対話型のウィザード形式に対応したグラフィカルなインターフェイスにより、直感的な操作でデータのやり取りが行えます。

ネットワーク接続に対応したことで、ネットワーク内のどのコンピュータやワークステーションからも LTO テープにアクセスが可能になっていて、各ワークステーション内に保存したデータで編集作業を行っているような環境であっても非常に効率的です。

さらに、スケジュール機能も搭載されているので、ネットワーク内のビデオストレージから定期的にバックアップするといった運用も行えます。Amazon AWS などのクラウドストレージサービスにも対応しているため、LTO ドライブにバックアップしたデータをクラウド内に自動的かつ定期的に保存し冗長化することで安全性を高めることも可能です。

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また、従来の LTO システムが苦手としていた連番ファイルのような比較的容量が小さいファイルの書き込みも、GB Labs 独自の高速書き込み技術 HyperWrite を標準搭載している EasyLTO は高速に行えます。HyperWrite はファイルを最大 1000 個ひとまとめにし、設定した容量に達すると、それらをあたかもひとつのファイルのように扱ってテープに書き込む技術です。そのため、連番ファイルを恒常的に利用している CG、VR、アニメーション、VFX などの業界に最適と言えるでしょう。

EasyLTO は、オプションで内蔵ストレージを追加することが可能です。テープの挿入の有無にかかわらずカタログを参照できるようになり、どのテープにどのデータを保存したのかを検索するのに役立ちます。また、その内蔵ストレージは高速な NAS としても活用できます。

EasyLTO は 4 月にアメリカのラスベガスで行われた世界最大の映像機器展示会 NAB Show 2017 で開発が発表され、現在、製品版へのブラッシュアップが行われています。株式会社アスク メディア & エンタープライズ事業部では、EasyLTO の発売開始に先立ち、日本各地の展示会で EasyLTO について紹介を行う、EasyLTO ローンチツアーを実施していますが、そこでも好評なフィードバックをいただいています。

4K/8K 時代を迎えるにあたり、EasyLTO はベストなアーカイブソリューションのひとつになると言えるでしょう。

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