AJA 社、Dante AV 4K-T および 4K-R の機能を強化するファームウェア v1.1 を発表

AJA Video Systems 社は本日、トランスミッター / レシーバーモデルのコンバーター製品 Dante AV 4K-T および 4K-R のファームウェア初回アップデート Dante AV 4K v1.1 をリリースしました。Dante AV 4K コンバーターは、1 GigE Dante AV ネットワークに接続された 12G-SDI または HDMI 機器と Dante ビデオ / オーディオの橋渡しを行い、4K/UltraHD/2K/HD/VESA を超低遅延かつプロフェッショナルな品質で使用できるようにします。Dante AV 4K シリーズ向けのこの堅牢なアップデート v1.1 は、本日より無償でダウンロードいただけます。今回のアップデートでは、お客様からの声を反映し、最新のワークフローで必要となる要件を満たすために機能を拡張します。これにより、オーディオ / ビデオを扱うプロの現場でより柔軟に、高品質かつ視覚的に劣化のないビデオを、あらゆる AV-over-IP 環境に統合できます。

放送局、プロダクション、ProAV などの制作現場では、徐々に HDR (ハイダイナミックレンジ) 向けのワークフローが普及してきています。AJA Dante AV 4K v1.1 の HDR サポートにより、HDR 信号をシームレスにデバイスへとパススルーしたり、受け取った出力の HDR メタデータを簡単に変更したりできるようになりました。また、今回のアップデートで AJA Dante AV 4K-R は、リファレンス入力 (Ref In) に対応しました。他のベースバンド対応製品の出力や映像ソースを、Ref In 信号と組み合わせる場合は、AJA の HD/SD シンクジェネレーター GEN 10 などを使用して、4K-R の出力をロックする事も可能です。さらに、AJA Dante AV 4K v1.1 では、2 番目のロック付き Ethernet (Eth2) ポートが使用可能になります。接続機器として Dante Audio 対応製品や PC を追加する場合も、Dante AV 4K の Eth2 ポートにケーブル 1 本を接続するだけで、同じネットワーク内のデバイスとして利用できる予定です。この場合、イーサネットケーブルを追加して、ネットワークスイッチへ直接デバイスを接続する必要はありません。

今回のアップデートにより、Dante AV 4K-R には、新たにクロップ機能とスケールリサイズ機能が追加されました。Auto、Native、Crop 4K to UHD/Scale UHD to HD から選択するだけで、4K から UHD へのアップスケーリングや、UHD の HD へのダウンスケーリングが簡単に行なえます。また、ファームウェア v1.1 では、4K と 8K の 4x4 ワークフローも選択可能になりました。AJA Dante 4K-T から 4 台の Dante 4K-R に信号を送信するこのワークフローを採用する際に、4 出力全てのタイムコードとシンク信号を同期させられます。4 出力全てを完璧なタイミングで同期させるこの機能は、ライブプロダクションにとって必須要件です。3G Level B 4:2:2 10-bit のハイフレームレートにも対応しました。Audinate 社から提供されている Dante ネットワークの管理用ソフトウェア Dante Domain Manager は、同社からの直接購入、または年間のサブスクリプションで利用できます。v1.1 では、この Dante Domain Manager との互換性が追加され、ユーザーは API を利用して AJA Dante AV 4K-R および 4K-T を操作できるため、タッチパネルからの Dante 制御、ステータスの監視、ワークフローの自動化などが可能になります。

Audinate 社、シニアプロダクトマネージャー Wim Roose 氏は、今回のアップデートについて次のように述べています。

「AJA 社が Dante AV 対応の製品シリーズを追加したことは、我々にとってかなりの朗報だったことは間違いありません。世界中のお客様が AJA Dante AV 4K-T および 4K-R を導入し、精度の高い信号同期や、高品質かつ超低遅延のネットワークビデオなど、Dante オーディオが持つ利点を活用する様子を見て、とても嬉しく思っています。
AJA 社が Dante AV 4K を発表してから 1 年も経たないうちに、同製品の新しい機能アップデートの提供を開始したことは、大変喜ばしいニュースです。プロ AV、メディア、エンターテイメント業界の全体で、IP ワークフローの発展に役立つことでしょう。これから AJA 社とのパートナーシップを継続していくことを、楽しみにしています。」

AJA 社、社長 Nick Rashby 氏は次のように述べています。

「Video over IP への取り組みは一通りだけでなく、アプローチ次第でワークフローも大きく異なります。私たちが AJA Dante AV 4K-R および 4K-T の機能強化を続けているのは、ユーザーが求める品質を叶えるツールを供給するためです。AJA Dante AV 4K v1.1 ファームウェアは、ユーザーに役立つ新機能を豊富に備えています。皆様にどのように活用してもらえるのか、とても楽しみです。」