ウェブと映像制作を中心に、総合的なデジタルプロモーションを提供する『株式会社 MONSTER DIVE』は、ライブ配信やネット番組の撮影に最適なレンタルスタジオ『MONSTER STUDIO 乃木坂』を運営している。「ライブ配信の分野で一歩先に行きたい」との思いから、2022 年 11 月にバーチャルプロダクションに完全対応したスタジオを新たにオープンした。新設された背面から床までグリーンで塗装されたクロマキーのスタジオには、Zero Density 社のリアルタイム合成システム『Reality』と、stYpe 社の VR / AR 演出向けカメラトラッキングシステム『RedSpy』が導入されている。

関連情報

Zero Density 社の開発した Reality (リアリティ) は、究極のリアルタイムノードベース合成ソフトで、リアルタイムビジュアルエフェクト処理が行えます。 ビデオ I/O、キーイング、合成、レンダリングを単一のソフトウェアで実現します。最も写実的なバーチャルプロダクションソリューションである Reality は、非常に没入感のあるコンテンツ制作を実現するツールです。放送、メディア、映画業界にとって革命的です。

導入機材
Zero Density Reality
stYpe RedSpy

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Reality を使った
最新活用事例

Reality (リアリティ) は、究極のリアルタイムノードベース合成ソフトです。

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先進の 3DCG / XR 技術を駆使し進化したスタジオから、バーチャルならではの番組を配信

株式会社 MONSTER DIVE『MONSTER STUDIO 乃木坂』

株式会社 MONSTER DIVE (以下、 MONSTER DIVE) は、動画配信サービス『USTREAM (現 IBM Video Streaming)』が日本国内で普及し始めた 2010 年頃から配信事業を展開している。 3 つの事業部 (WEB プロダクション、 LIVE プロダクション、 SERVICE プロダクション) の連携による幅広い企画力を強みに、クライアントの目的を実現するための最適なデジタルプロモーションを提案している。

同社は東京都港区南青山で、ライブ配信やネット番組の撮影に最適なレンタルスタジオ『MONSTER STUDIO 乃木坂 (以下、 MONSTER STUDIO)』を運営している。開設当初からの『A スタジオ』は、グレーの壁が特徴のナチュラルな雰囲気を持つスタジオで、背景布を設置することで簡易グリーンバックスタジオとしても利用でき、ライブプロダクションシステム『TriCaster』を駆使した 2D バーチャルプロダクションも導入している。

しかし、「常に新しいことに挑戦し続け、ライブ配信の分野で一歩先に行きたい」というコンセプトから、 2022 年 11 月にバーチャルプロダクション専用の『B スタジオ』を新たにオープンした。『B スタジオ』は、背面から床にかけてデジタルグリーンで仕上げられたクロマキーのホリゾントスタジオで、 3DCG / XR 撮影に完全対応している。さらに、フォトリアルなリアルタイム合成システムとして高い評価を得ている Zero Density 社の『Reality』と、 VR / AR の分野で業界標準にもなっている stYpe 社のカメラトラッキングシステム『RedSpy』が導入されている。バーチャルスタジオの新設を決めた理由や、最新の映像技術を活用した番組制作への熱意について、 MONSTER DIVE 代表取締役の岡島 将人氏 (以下、岡島氏) に話を伺った。

MONSTER DIVE 代表取締役の岡島 将人氏

世界標準のグラフィックエンジン『Unreal Engine』をベースとした合成システム

MONSTER STUDIO の『B スタジオ』には、グリーンバックの映像を 3DCG セットと合成するためのシステムとして Zero Density 社の『Reality』が、 3D バーチャルプロダクションを動かす上で不可欠なカメラトラッキングシステムとして stYpe 社の『RedSpy』が導入されている。 MONSTER DIVE では、バーチャルスタジオの新設にあたり、他のシステムも検討したという。最終的に Reality を採用した理由について、岡島氏は次のように語っている。

岡島氏「 Reality を選んだ最大の理由は、もちろん映像の綺麗さもありますが、 Unreal Engine をベースにしたシステムである点です。これから様々なコンテンツを制作していく上で、世界標準のグラフィックエンジンに対応したシステムを採用したいという考えがありました」

『Reality』は、 Epic Games 社が開発したフォトリアリスティックな描写を特徴とするゲームエンジン『Unreal Engine』を 3D レンダラーとして採用しており、リアルタイムノードベースの映像合成ソフトウェアとして機能する。 Epic Games 社が運営する『マーケットプレイス』には、 CG セットやアニメーション、エフェクトなどの素材が豊富に用意されており、これらの素材は『Reality』で使用が可能だ。マーケットプレイスでは、ゲームの世界や宇宙、企業のオフィスや放送局のスタジオなど、多種多様な CG セットが簡単に入手できるので、イメージに近い世界観の CG を購入してカスタマイズすることで、 CG コンテンツの制作にかかる時間と費用を抑えることもできる。マーケットプレイスの素材をバーチャルプロダクションで使用できることも、『Reality』を導入する大きなメリットだ。

世界で最もリアルなバーチャルスタジオソリューション『Reality』

Zero Density 社の『Reality』は、 VR / AR のテクノロジーによって CG と現実の映像をシームレスに融合し、没入感のある演出を実現できるソリューションだ。 Unreal Engine をベースとしており、ビデオ I/O 、キーイング、合成、レンダリングなど、複数の処理を単一のソフトウェアで行うことができる。リアルタイムでの合成技術により、クリエイティブなアイディアを素早く反映できるため、制作のスピードと柔軟性を向上することが可能だ。

Reality の主な特徴

  • 業界最高レベルのフォトリアルな描写
  • グリーンバックの映像を 3D 空間内のバーチャルグラフィックと合成
  • 16 ビット浮動小数点数演算を用いた精確なイメージ合成
  • 4K HDR 4:4:4 に対応
  • 足元の影や透明な物体、髪の毛などのディテールまで正確なキーイング
MONSTER STUDIO 乃木坂

VR / AR 演出を支える高精度なカメラトラッキングシステム『RedSpy』

stYpe 社の『RedSpy』は、 VR スタジオ / AR 放送向けのワイヤレス光学式カメラトラッキングシステムだ。赤外線カメラ、加速度センサー、ジャイロセンサーのデータを組み合わせ、細かく調整されたアルゴリズムにより、きわめて高精度なカメラトラッキングを実現する。撮影用カメラに取り付けた『RedSpy カメラ & センサーユニット』が、赤外線を照射して小型の反射マーカーを読み取り、カメラの位置情報をリアルタイムに収集。メインユニットで処理されたデータがレンダリングエンジンに出力される。『RedSpy』は、主要なレンダリングエンジンとシームレスに統合でき、 stYpe が開発したプラグインで Unreal Engine と直接統合することが可能だ。

RedSpy の主な特徴

  • 屋内 / 屋外の両方で使用可能
  • すべての光学トラッキングシステム間で低遅延 (1 フィールド)
  • ワイヤレスおよび Ethernet ケーブル経由でトラッキングデータを伝送
  • クレーン、ステディカム、手持ちカメラなど幅広いカメラやハンドルに対応
  • 再キャリブレーションが不要
stYpe RedSpy

オペレーションを通して『Reality』の魅力を実感

バーチャルプロダクションシステムの導入にあたり、 MONSTER DIVE から 3 名がトレーニングを受講。 3D バーチャルプロダクションの経験は特になかったものの、『Reality』の操作は直感的で、予想よりも簡単に習得できたという。現在もそのメンバーが中心となってバーチャルスタジオのプロジェクトを運営している。

オペレーション担当者によると、『Reality』はグリーンバックの映像を合成する際に、髪の毛のディテールや水の入ったボトルなどの細かい設定の調整がしやすいという。さらに、 CG セット内でカメラのズームやフォーカスをリアルタイムに調整することができるので、これまでのクロマキー合成の撮影で実現できなかったカメラワークが可能になる。これにより、まるでリアルなスタジオで撮影しているかのようなカメラの動きを CG 空間でも再現でき、演出の幅が広がると言う。

[ Action ] 機能を活用することで、アニメーションなどの演出を簡単に取り入れられるので、番組制作の上でとても重宝しているという。
『Reality』には多数の便利な機能が搭載されているが、特に便利だと感じているのが [ Action ] 機能だそうだ。

Action (アクション) 機能

Reality 制御用のインターフェース [ RealityHub ] に搭載された、アニメーションや特定の動作をボタンとして登録・実行できるようにする機能。 [ Action ] 機能を活用することで、セット内での人物やオブジェクトの登場、スライドの表示、エフェクトの再生といった動作をボタン一つで実行できる。また、 [ RealityHub ] はウェブブラウザ経由でアクセスできるため、複数のデバイスからアクセスして、 [ Action ] のボタン操作だけを特定の人に委ねることも可能だ。これにより、例えばディレクターが特定のアニメーションを自らのタイミングで実行するといった運用も可能になる。

Zero Density Reality

バーチャル特有の世界観を活かした新たな演出・番組展開の提案

最新技術を駆使したバーチャルスタジオで今後挑戦したいことについて、岡島氏に聞いた。

岡島氏「バーチャルだからこそ実現できるものを追求したいと感じています。ゲームの世界観の CG セットを作り、出演者や視聴者がその世界を体験しながら番組を作っていく。そういった、より没入感があるコンテンツが提供できると思っています」

『Reality』では単純な平面の合成ではなく、背景が連動した VR / AR 合成が可能だ。これにより、現実世界と CG 世界をシームレスに融合した、よりリッチな番組展開が実現する。 MONSTER DIVE では、お客様がこれまでに体験したことのないような、期待を超えるコンテンツの提案・制作に挑戦していきたいという。

MONSTER STUDIO の各スタジオには、副調整室 (スタジオサブ) が併設され、同じフロアには控室 (会議室) も複数完備されている。複数のスタジオ専用インターネット回線を完備し、インターネット番組や企業イベントの配信に適した広さを備え、東京都心に位置するためアクセスも抜群だ。撮影、ライブ配信、番組制作に関する専門的な機材を豊富に取り揃えているほか、機材オペレーションのサービスや機材のレンタル、さらには出張ライブ配信にも対応している。バーチャルプロダクションスタジオの新設により進化した MONSTER DIVE が繰り出す最先端の演出から、今後も目が離せない。

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販売元

nac

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