「全国こども体験フォーラム2021」をハイブリッド形式で開催!

新しい生活様式に対応したイベントのカタチ

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟

導入機材
NewTek TriCaster ® TC1
NewTek NC1 Studio I/O モジュール
AJA HELO
AJA Ki Pro GO
AJA U-TAP
AJA ROI-HDMI
AJA FS-Mini

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟が「全国こども体験フォーラム2021」をキッザニア東京で開催した。

新しい生活様式の中でも持続可能な新しい形のイベントを実現するため、プロ仕様の映像機器を駆使し、リアルイベントと同時にオンラインでの参加も可能になるハイブリッド形式に挑戦した。

子どもたちの成長に「体験」が与える重要性をリアルとオンラインで伝えたい

子どもたちが心身ともに健やかに成長するためには、幅広い体験を通して意識や感性を育むことが重要だとされている。ボーイスカウトは、野外でのグループ活動を通して子どもの自主性、協調性、リーダーシップなどを育成する世界的な教育運動だ。子どもが自然に触れることができる貴重な機会を提供している。

新型コロナウイルスの影響で、子どもたちの屋外活動の減少が懸念される中、ボーイスカウト日本連盟は文部科学省から委託を受け、2021 年 2 月 21 日、子どもの体験活動推進を目的とした「全国こども体験フォーラム2021」を開催した。「安全を確保しつつ体験活動の素晴らしさを広く伝えたい」とのボーイスカウト日本連盟の意向から、メイン会場 (キッザニア東京) では来場人数を制限し、来場がかなわなかった方々のため、オンライン配信することとなった。今回、フォーラムのオンライン配信を実現するため、AJA 社および NewTek 社の映像機器が多数採用された。

日本各地をつないだ中継、リモート出演、視聴者参加型の配信

日本各地をつないだ中継、リモート出演、視聴者参加型の配信

さらに、オンライン開催を取り入れるにあたり、単に会場の様子を配信するのではなく、オンラインのメリットを活かして、日本各地のボーイスカウト活動会場やゲストスピーカーと中継をつなぎ、リモート出演してもらうことになった。また、参加者との双方向コミュニケーションを重視して、来場者だけでなくオンライン視聴者も質疑応答できるようにしたいとの主催者側の意向をかなえるため、キッザニア東京でのステージイベントと視聴者参加型のオンライン配信を同時に行える “ハイブリッドイベント” 用のワークフローの構築が求められた。リアルとオンラインの出演者が短い間隔で入れ替わる演出も加えられたため、生配信でも確実に連携できる方法が必要とされた。

TriCaster® を中心とした番組作り、YouTube と Zoom で配信

TriCaster を中心とした番組作り、YouTube と Zoom で配信

配信システムは NewTek 社のライブ映像制作・配信システム TriCaster TC1 を中心に配置。TriCaster シリーズは、番組作りの基本となるスイッチング・収録・配信・合成・テロップ作成の機能が 1 台に詰め込まれている製品だ。今回はメイン会場のカメラ映像の他、リモート出演者のビデオ映像、プレゼンテーション、ビデオ素材など全ての映像ソースを TriCaster TC1 に入力。ミックスエフェクト (合成チャンネル) で配信用のレイアウトを作成し、配信映像の切り替え、テロップと VTR 出しを TriCaster TC1 で操作できるようにした。リモート出演者との中継には放送局向けのビデオ通話ソリューション Skype TX を採用し、Skype TX からのビデオ映像を、NDI 信号で TriCaster TC1 に入力した。

配信プラットフォームには YouTube とウェブ会議システムの Zoom を使用し、オンライン視聴者もチャットやコメント機能を使って質疑応答に参加できるようにした。

YouTube には TriCaster TC1 からのプログラムアウト (最終出力) を、AJA 社の配信デバイス HELO で H.264 にエンコードして配信。Zoom には、HELO とは別系統の TC1 からのプログラムアウトを AJA 社の USB 3.0 接続キャプチャーデバイス U-TAP SDI を使ってパソコンに入力し、オンライン配信中の映像を届けていた。

イベントの収録には、AJA 社のマルチチャンネル H.264 レコーダー Ki Pro GO を使用した。

冗長性のあるワークフローでトラブル時やイベント後も万全

今回、リモート出演者との中継には Skype TX を採用したが、これは NDI を使って Skype のビデオ通話を、個別の映像信号として送出できる点が決め手となった。Skype の通話を 1 つの映像ソースとして TriCaster に入力して扱えるため、複数の中継映像を効率的に番組制作に活かすことができた。

プレゼンテーションや Zoom などコンピューター画面の映像には、AJA 社のスキャンコンバーター ROI-HDMI を使用して、画面の必要な部分だけを抽出した。AJA ROI シリーズには、関心領域 (Region of Interest) と呼ばれるコンピューター画面の選択範囲のみを映像信号に変換して送出できる機能が備わっているのだ。メニューバーなど余分な部分を取り除いた状態で映像ソースとして使用できるので、パソコン画面を活用する配信には非常に適した製品だ。

配信には AJA HELO を使用したが、TriCaster TC1 からのプログラムアウトを AJA U-TAP を介してノートパソコンにもバックアップとして入力し、ビデオ配信ソフトウェア Wirecast で、YouTube に並行配信することで、トラブルが発生した際には、すぐに切り替えられるように備えていた。

AJA Ki Pro GO では、実際に配信された映像の他にメイン会場に設置したカメラ 3 台の映像を個別に記録し、アーカイブ動画用に編集が必要になった場合でも対応できるようにした。また、Ki Pro GO は市販の USB メディアに記録できるため、イベント終了と同時に関係者に映像データをすぐに手渡すことができた。

新しい生活様式に対応したハイブリッドイベントの形

新しい生活様式に対応したハイブリッドイベントの形

フォーラムではメイン会場での各事例発表はもちろん、日本各地から中継をつないでの活動報告の他、ボーイスカウト出身の麻生太郎副総理や、国際宇宙ステーション (ISS) に滞在中の宇宙飛行士で同じくボーイスカウト出身の野口聡一氏などからのビデオメッセージが再生され、イベントを盛り上げた。配信は TriCaster TC1 を中心としたシステムで、画面を視聴者が見やすいレイアウトにし、発言者や見せる内容に合わせて適時画面を切り替えるなど、見る人を飽きさせない演出を実現した。質疑応答では会場からだけでなく、オンライン参加者からもチャットやコメントで質問が寄せられた。リモート出演のゲストとメイン会場の登壇者が会場のスクリーン越しに意見交換をする、ハイブリッドイベントらしい光景も見られた。本フォーラムには来場者とオンラインを合わせて約 500 人が参加。場所にとらわれず参加できるメリットもあり、今後はこうしたリアルとオンラインを組み合わせたハイブリッドイベントは確実に増えるだろう。

野外活動が中心のボーイスカウトも、今はオンラインを取り入れながら活動を続けており、フォーラムのハイブリッド開催は、今後の活動にもつながる経験となった。「全国こども体験フォーラム2021」は、ボーイスカウト日本連盟の YouTube チャンネルでアーカイブ配信もされている。 (2021 年 6 月末まで)

視聴はこちら : https://youtu.be/du-V1CB2P7c

取材先・参考

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