CyberHuman Productionsの「カムロ坂スタジオ」最先端のバーチャル撮影システムで新しい映像演出へ

3DCG による動画広告制作に特化した撮影・編集スタジオで、多種多様な映像表現が可能に

株式会社 CyberHuman Productions

導入製品
Zero Density Reality
stYpe RedSpy
stYpe FluidHead
AJA KUMO 3232-12G
AJA Ki Pro Ultra 12G
AJA GEN10

導入先

株式会社 CyberHuman Productions は「技術 (Cyber)」と「人間 (Human)」の融合を目指す AI や CG の技術を持つクリエイターが集結して、新しい演出方法を提案し続けている。同社の「カムロ坂スタジオ」は、スキャニングから、3D モデリング・モデルデータの最適化、モーションキャプチャー、アニメーション、レンダリング、実写とのコンポジットまで、一貫して対応することができる日本でも数少ないバーチャル映像制作・配信施設だ。フォトリアルな表現の追求から、キャラクターリスティックな表現、スピードを重視したクリエイティブ制作まで、プロジェクトの特性に合わせて最良のアウトプットに向けたシステムが組まれている。

カムロ坂スタジオ

CG 技術のエキスパートが厳選して構築した「カムロ坂スタジオ」の最新システム

「カムロ坂スタジオ」の大きな特徴は以下の 2 つだ :

  • AR/VR を最大限に活かしたバーチャル合成スタジオ
    • Zero Density 社のリアルタイム合成ツール Reality と、stYpe 社のカメラトラッキングシステム RedSpy、FluidHead を取り入れたシステムでバーチャル合成を実現
    • AR/VR を活用した動画広告やインタラクティブな映像演出を必要とする企業イベントなどの収録・ライブ配信が可能
  • 超高精細 0.84mm ピッチのLED ウォール
    • Samsung 製の LED ウォールに高精細な CG 背景を映し、背景や美術として使用
    • 株式会社サイバーエージェントが開発した「極予測AI」との連携で、サイクルの早いウェブ広告に対応

システム構成

バーチャルプロダクション用のシステムをはじめ、プロ仕様のレコーダー、コンバーター、SDI ルーターなど、同スタジオの制作・配信ワークフローを拡張する映像機器が数多く導入されている。

収録の場合

収録案件はウェブ広告の動画制作が多く、同社のプロダクションチーム、または外部発注でポストプロダクション作業にも対応している。

撮影には ARRI AMIRA などのシネマ / 業務用ビデオカメラが利用され、映像信号の同期には AJA の HD/SD シンクジェネレーター GEN10 を使用。カメラからの SDI 出力はすべて、32 入力 × 32 出力の 12G-SDI ルーター AJA KUMO 3232-12G を経由し、リアルタイム合成ツール Zero Density Reality に送られる。Reality 上で CG 空間と合成された映像は再び KUMO 3232-12G を経由して、モニターやレコーダーなど必要な機材に SDI 出力できる仕組みだ。合成前と合成後の映像を SDI ルーターに入力しているため、柔軟な映像ソースの分配を可能にしている。出力された映像は 、AJA のレコーダー&プレイヤー Ki Pro Ultra 12G のマルチチャンネル収録機能を用いて、合成前と合成後の映像が同時収録される流れだ。

ライブ配信の場合

ライブ配信案件は、バーチャルイベントや企業行事のオンライン開催が中心だ。クライアントからはインタラクティブな映像演出を求められることが多く、リアルタイムでの VR/AR などの最新技術を活用したシステムを駆使したこれまでにない演出方法を提案している。バーチャルライブ配信に対応する場合は、上記の収録ワークフローと同様に CG 空間と合成された映像を KUMO 3232-12G から収録用のレコーダーに出力することに加え、配信用のスイッチャー、エンコーダーなど、必要に応じて映像ソースをルーティングしている。

映像表現の幅を広げるバーチャルプロダクションを構築

CyberHuman Productions は前身の頃から、ハウススタジオやロケのコストを削減するため、ウェブ広告の動画制作時にバーチャルセットを活用できるシステムの導入を検討していた。様々なメーカーのバーチャルプロダクション・システムを候補に挙げ、実際に試しながら検討した結果、2018 年 11 月に Zero Density 社のリアルタイム合成ツール「Reality」と、stYpe 社のカメラトラッキングシステム「RedSpy」を導入、2020 年 11 月にビデオ雲台タイプのカメラトラッキングシステム「FluidHead」を追加導入し、現在は同社スタジオのリアルタイム CG 合成撮影システムの中核を担っている。

2 種類のカメラトラッキングシステムを所有し、マルチカメラでのバーチャルプロダクションを常時利用できるのもカムロ坂スタジオの魅力の一つだ。

Reality

VR/AR を活用したハイクオリティな映像表現をリアルタイムで実現できる、最先端のソリューション。ゲームエンジンとして広く知られる 3D 制作プラットフォーム Unreal® Engine をベースとしたリアルタイムノードベースの映像合成ソフトで、ビデオ I/O、キーイング、合成、レンダリング処理を単一のソフトウェアで行うことができる。

RedSpy

リアルタイム CG 合成に欠かせない光学式カメラトラッキングシステム。撮影用カメラに取り付けられ、本体上部の赤外線カメラでスタジオの天井に貼られた専用マーカーを検知して、カメラやオブジェクトの位置情報 (座標) を正確に収集する。カメラの映像と、位置情報やレンズデータは、Reality がインストールされたワークステーションへ送信され、Reality 上のバーチャルセットにリアルタイムに反映・合成された映像が出力される。

FluidHead

雲台タイプの機械式 (メカニカル) カメラトラッキングシステム。同製品にカメラを取り付け、外部ズーム / フォーカスエンコーダーと併用することで、固定ポジションのカメラの動き (パン / チルト / ズーム / フォーカス値) を正確に収集。RedSpy 同様にそれらのデータをリアルタイム送信し、VR/ AR システムに活用できる。

複数ソースの入出力を扱うスタジオで SDI ルーターが活躍

複数ソースの入出力を扱うスタジオで SDI ルーターが活躍

昨今の配信現場では、 YouTube や Facebook など複数の配信先に対応するため、以前よりも映像の出力本数が増えてきている。

カムロ坂スタジオでも、配信を担当するチームに渡す 3〜4 台のカメラ出力、バーチャル合成システムへの入出力、現場で使用するモニターへの出力、レコーダーへの収録ソースなど、多数の SDI ビデオ信号を同時に扱う場面が多い。

ライブ配信やクライアントの要望によって増えていく映像ソースの処理に、都度ケーブルを差し替えて対応する手間が課題となり、SDI ルーター AJA KUMO 3232-12G の導入が決まった。KUMO 3232-12G に全ての映像信号をまとめたことで、信号の一括制御やルーティングの作業を効率化できていると、CyberHuman Productions スタジオエンジニアの 津田信彦氏は語る。

「KUMO 3232-12G にはとても助けられています。予算が組めたタイミングでもあったので、他社製品と比べた際の圧倒的な信頼感・安定性を重視して、AJA 製品を導入しました。ウェブブラウザ経由で信号をすべて管理できるので、チーム内での視認性も向上できています。」

KUMO 3232-12G は、2RU のコンパクトな筐体で、32 系統の 12G-SDI 入出力を搭載。信号は、12G-SDI/6G-SDI/3G-SDI/1.5G-SDI をサポートしており、非圧縮を含む SMPTE 準拠の規格、あるいは 4K/Ultra HD の RAW 信号もサポートしている。

また SDI 信号のグループ化機能により、デュアルおよびクアッドリンクのルーティングに対応できるため、12G-SDI クアッドリンクの 8K だけでなく 6G-SDI デュアル、または 3G-SDI クアッドリンクの 4K/ Ultra HD を扱うワークフローにも最適だ。

VR/AR 技術を活用したライブ配信・映像制作を実現

以前は、準備やリハーサルなどを入れると月に 1~2 件の案件が精一杯だったが、カムロ坂スタジオでは、バーチャル合成・収録・配信に対応する高性能なシステムが組まれたことや、エンジニアリングによる機能改善などによって、クライアントの様々な要望に応えながら新しい演出方法の提案が可能となり、現在では毎月 4 件ほどの案件を稼働するまでになった。

リアルでのイベント開催が難しい状況となり、『人を会場に集められない』、『イベント会場を押さえられない』というクライアントから、バーチャルイベント・オンライン開催の問い合わせが増えた。

2020 年にはライブイベントやファッションショーなど、大規模イベントのオンライン開催の依頼が多かったが、2021 年は『社員やゲストを会場に全員集めるのが難しい』という理由で、コンペティション・株主総会・表彰式など、企業主体のイベントをオンラインで開催したいという依頼も増えている。

同社スタジオに導入されたカメラトラッキングシステムは LED ウォールと組み合わせることで、LED での撮影時にも CG 背景とカメラを連動させた撮影が可能となり、サイクルの早いウェブ広告の制作現場でも活用されている。さらに、同社グループ会社の株式会社サイバーエージェントが開発した AI を活用して広告クリエイティブを制作する「極予測AI」の効果予測技術と、LED ウォールでの撮影を用いて、効果が出るまで AI でリアルタイムに効果予測しながら広告効果の高いクリエイティブ素材を撮影し続ける動画撮影プロセス「極予測LED」といったサービスも展開する。

ライブイベントの配信・動画広告の収録に新しい演出を

ライブイベントの配信・動画広告の収録に新しい演出を

同社の社内カンファレンスとして開催した『CABASE NEXT』は、カムロ坂スタジオに備えられた最新技術を組み合わせてライブ配信された。

AR や HoloLens とカメラ映像を連動させたり、LED ウォールの前で 3DCG のキャラクターを VTuber のような形で登場させ、エンジニアのメンバーと会話をするトークセッションの演出も行った。

「ほとんどのお客様が、CG から全て自社で制作するのは難しいと感じていると思います。新しい演出方法・技術をより分かりやすくご提案できればと思い、社内イベントを事例としてお見せしています。カムロ坂スタジオで使える最新技術をオプションプランとして提示することで、それぞれのお客様が抱えるニーズや予算に合わせたプランを提案できるようになりました」と津田氏は話す。

さらにリッチな演出をクライアントへ提案するため、同スタジオでは開発チームと協力しながら、最新技術を活用したオプションプランを増やしていく計画だ。いつかリアルのモデルと、バーチャルのモデルが登場する最先端のファッションショーが見られるかもしれない。今後も「技術 (Cyber)」と「人間 (Human)」を融合したこれまでにない映像演出から目が離せない。

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